推しの子 最終回が賛否両論な理由|4つの批判と3つの擁護

で、本音のところ、どうなの?『推しの子』最終回(第166話)は大きく賛否が割れました。「ひどい」「打ち切りでは」という声がある一方、「最初からこの結末だった」と擁護する声もある。この記事では炎上の理由を整理しつつ、なぜそれでも『推しの子』が名作なのかを正直に語ります。

※本記事は最終話までのネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

最終回で何が起きたのか|第166話のあらすじ

正直に言うと、最終話「星」は駆け足でした。

アクアはカミキヒカルとの対峙の末、自らの腹を刺し、カミキと共に水中に沈んで命を落とします。復讐は果たされたものの、アクア自身は救われないまま物語を退場しました。

残されたルビーは兄の死に打ちひしがれ、自宅に閉じこもります。しかし数ページ後には「前に進む」ことを決意。新生B小町として東京ドームのステージに立ち、星野アイが叶えられなかった夢を実現させます。

観客が掲げる星型のサイリウム、ステージ脇で涙するミヤコと壱護。物語はそこで幕を閉じました。

「ひどい」と言われた理由4つ

理由1:ルビーの立ち直りが速すぎる

これが最大の批判ポイントです。

ルビーは最愛の兄を亡くし、泣き崩れ、引きこもる。ここまでの感情描写は丁寧でした。しかし、その後わずか数ページで「前に進む」と決意し、アイドル復帰後の活動はダイジェストで処理されています。

気持ちは分かる。数話かけてルビーの再起を描いてほしかったという声は、決してわがままではないと思います。

理由2:伏線が未回収のまま終わった

最終話を読んでも明かされなかった謎が複数残りました。

  • なぜアクアとルビーは転生できたのか?
  • ツクヨミの正体と目的は?
  • 転生のメカニズムに関する設定の全貌

序盤で提示された「転生」という物語の根幹設定が、最後まで説明されなかった。「広げた風呂敷を畳んでいない」という指摘は、ぶっちゃけその通りだと思います。

理由3:アクアが救われない結末

アクアは物語を通じて復讐に突き進み、最終的に命を落としました。有馬かなとの関係も結ばれないまま。読者が感情移入してきた主人公が報われない結末に、やりきれなさを感じた人は多かったはずです。

メリーバッドエンドという手法自体は文学的に成立しますが、週刊連載で長期間追いかけてきた読者にとっては、キャラクターへの「報酬」が少なすぎたという批判があります。

理由4:「打ち切りでは?」という疑念

終盤の展開が急だったことから、「連載を早期に終わらせる判断があったのでは」という憶測も出ました。公式からそうした発表はありませんが、駆け足感が拭えなかったのは事実です。

それでも擁護できる理由3つ

理由1:「芸能界の残酷さ」というテーマの一貫性

わかる、あれはね、最初から甘い話じゃなかったんです。

『推しの子』は第1話からアイの死で始まった物語です。芸能界の華やかさの裏にある暗部、嘘と真実のあいだで揺れる人間たち。アクアが救われない結末は、このテーマに対する作品の誠実さだとも言えます。

理由2:ルビーの東京ドームという「答え」

星野アイが叶えられなかったステージに、娘であるルビーが立つ。

物語全体を「アイの夢の継承」と見たとき、B小町の東京ドーム公演は確かにひとつの到達点です。個々のキャラクターの幸福よりも、アイドルとしての夢の成就を描いたと捉えれば、この結末には筋が通っています。

理由3:「15歳の天才」という序盤の衝撃は本物だった

ぶっちゃけ、序盤から中盤にかけての『推しの子』は間違いなく傑作でした。

アニメ第1話の90分スペシャルに代表されるように、物語の「転がし方」は見事。2.5次元舞台編、映画編など、エンタメ業界の内幕を描くストーリーテリングは他に類を見ない完成度でした。最終回だけで作品全体の価値が消えるわけではありません。

賛否が割れること自体が『推しの子』らしい

正直に言うと、「文句なしの大団円」で終わる作品と、「議論が尽きない結末」で終わる作品があるなら、『推しの子』は後者でしょう。

赤坂アカ先生と横槍メンゴ先生は、読者に気持ちのいい結末を提供することよりも、物語のテーマに忠実であることを選んだように見えます。それを「ひどい」と感じるか「誠実だ」と感じるかは、読者一人ひとりの作品との向き合い方次第です。

どちらの感想も間違っていません。

まとめ

『推しの子』最終回の賛否は「ルビーの立ち直り描写」「伏線未回収」「アクアの救済なし」「駆け足感」の4点に集約されます。一方で、テーマの一貫性やアイの夢の継承という視点で見れば、この結末にも筋は通っている。どちらの意見もあって当然の、考えさせられる幕引きでした。


辛口で書くつもりだったのに、結局また最後に「でも好き」って書いてしまった。ルビーが東京ドームで歌うシーン、正直ちょっと泣きました。悔しい。

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