「薄汚えクルタ族」は誰のセリフ?原作何巻・アニメ何話
- 2026.07.13
- HUNTER×HUNTER
「薄汚えクルタ族」は、『HUNTER×HUNTER』単行本1巻・No.002「嵐の出会い」で、レオリオがクラピカへ向けて放った一言です。アニメでは2011年版の第1話、1999年版の第3話にあたります。原作での正確な表記は「うす汚ねェクルタ族とかの血を絶やしてやるぜ」でした。
正確な台詞と、広まっている形の違い
検索では「薄汚えクルタ族」という短い形で引用されることがほとんどですが、原作のコマに書かれているのは次の台詞です。
うす汚ねェクルタ族とかの血を 絶やしてやるぜ
広まっている形との違いは3か所あります。冒頭が漢字の「薄汚え」ではなくひらがなの「うす汚ねェ」であること。「クルタ族の血」ではなく、投げやりな「とか」を挟んだ「クルタ族とかの血」であること。そして語尾が「やる」ではなく「やるぜ」であることです。決闘を申し込む流れで放たれた一言なので、直前には「3度目だぜ」「表へでな」という言葉が置かれています。短く切り取られた形しか見たことがない方は、この前置きごと読むと印象がかなり変わるはずです。
検索でよく見かける形と、原作表記との対応をまとめておきます。
| よく見かける形 | 原作の表記との違い |
|---|---|
| 薄汚えクルタ族 | 原作は「うす汚ねェ」。漢字+「え」は短縮された表記 |
| 薄汚いクルタ族 | 「薄汚い」は辞書どおりの形。原作はくだけた口語の「うす汚ねェ」 |
| 薄汚ねぇクルタ族 | 読みは同じだが、原作は小さいカタカナで「ねェ」 |
| 薄汚えクルタ族の血 | 原作は「クルタ族とかの血」。「とか」が落ちやすい |
| 血を絶やしてやる | 原作の語尾は「絶やしてやるぜ」 |
| なんだよ薄汚えな | この場面の台詞としては原作に見当たらない形 |
表記がこれほどゆれた理由の一つには、動画サイトのタグのように文字数制限のある場所で「うす」が「薄」へ置き換えられて広まった、という経緯が挙げられています。どの形も指しているのは同じこの一言なので、検索でヒットしないときは表記を入れ替えて探すのが確実です。
この台詞が生まれた場面
【ネタバレ注意】この項目には『HUNTER×HUNTER』ハンター試験編・単行本1巻序盤の展開が含まれます。
まず押さえておきたいのは、この台詞を言ったのがレオリオだということです。クルタ族を実際に襲った者や、のちに登場する幻影旅団の誰かといった敵側の言葉ではありません。物語のいちばん最初、クラピカと出会ったばかりの言い争いの中で飛び出した一言です。
舞台はハンター試験の会場へ向かう船の上。荒れる海で多くの受験者が船酔いと恐怖から脱落し、最後まで船に残ったのはゴン・レオリオ・クラピカの3人でした。船長がそれぞれに志望理由を尋ねると、レオリオは「金さ!!」と即答し、クラピカは滅ぼされた一族への復讐のためだと答えます。この問答自体が、じつは船長による最初の見極めを兼ねていました。目的も気質も正反対の二人は、そのやり取りの中で次第に険悪になっていきます。
先に相手の神経を逆なでしたのはクラピカのほうでした。クラピカはこのやり取りの中で、レオリオを続けて呼び捨てにします。その3度目が「品性は金で買えないよ レオリオ。」でした。ここで完全に切れたレオリオが「3度目だぜ」と数え、表へ出ろと決闘を申し込む——その勢いのまま出たのが問題の一言です。同族を侮辱されたクラピカもこれを買い、二人は嵐の甲板へ向かいました。
ところが、決着はつきませんでした。強風で船員の一人が海へ投げ出され、ゴンが迷わず身を乗り出して助けようとし、あわや自分まで海へ落ちかけます。その脚を、いがみ合っていたはずのレオリオとクラピカが二人がかりでとっさに掴んで引き上げました。互いの善性を知ったクラピカは呼び捨ての非礼を詫び、レオリオも先ほどの発言を全面的に撤回します。つまりこの台詞は、作中ですでに本人の手で取り消されているのです。嵐が去ったあと、3人はそのまま試験会場を目指しました。
なぜこの一言が引用され続けるのか
語られ続ける理由は、言った相手と、その後の展開との落差の大きさにあります。クラピカのクルタ族は物語の時点ですでに壊滅させられており、その事実を知らなかったとはいえ「血を絶やしてやる」と口にしたのが、のちにクラピカのもっとも信頼する仲間の一人になるレオリオだった——この皮肉が、多くの読者の記憶に残りました。
そのためネット上では、落ち着いた後年のレオリオと対比する形や、「このセリフは本当は誰が言ったのか」という出典クイズの題材として広く引用されています。実際、質問サイトには発言者を取り違えたまま投稿された質問も残っており、短い形で切り取られるほど誤解が起きやすい台詞だと分かります。荒っぽい一言ではありますが、そこには売り言葉に買い言葉の若さがあり、その後の関係を知る読者だからこそ味わえる場面として残り続けています。台詞そのものを面白がるより、どんな流れで飛び出し、どう撤回されたのかまで知って初めて、この場面の見え方が定まると言えるでしょう。
まとめ|この場面を読むなら第1巻
「薄汚えクルタ族」はレオリオの台詞で、出典は単行本1巻・No.002「嵐の出会い」、船上でのクラピカとの初対面のいさかいの場面です。敵役ではなく、のちの仲間の一言だという点さえ押さえておけば迷いません。該当話は集英社の公式配信「少年ジャンプ+」の第2話「嵐の出会い」のページで確認できます。映像で追いたい場合は、2011年版アニメ第1話に船上の一連の場面がまとめて収められています。
出典・参考情報
台詞の文言・発言者・場面は、次の媒体を突き合わせて照合しました。確認日は2026年8月6日です。
| 媒体 | 収録 | 該当箇所 |
|---|---|---|
| 原作コミックス | 1巻 No.002「嵐の出会い」 | 船上の言い争いから決闘申し込みまで |
| 少年ジャンプ+(集英社公式) | 第2話「嵐の出会い」 | 話数表記と収録内容を確認 |
| アニメ2011年版 | 第1話「タビダチ×ト×ナカマタチ」 | 出会いから和解までの船上の場面 |
| アニメ1999年版 | 第3話「プライド×荒海×決闘」 | 決闘に至る場面 |
原作は冨樫義博『HUNTER×HUNTER』(集英社・ジャンプコミックス)。表記の確認は単行本1巻および上記の公式配信ページに拠ります。
「薄汚え」の形で広まったこと自体、この場面が長く読まれてきた証拠だと思います。本人が作中できちんと撤回しているところまで含めて、ようやく一つの場面です。……甲板の一件から話し出すと止まらなくなるので、出典に戻ります。
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