「薄汚えクルタ族」は誰のセリフ?何話か解説

「薄汚えクルタ族」は、『HUNTER×HUNTER』単行本1巻・No.002「嵐の出会い」で、レオリオがクラピカへ向けて放った一言です。2011年版アニメでは第1話にあたります。正確な原文は「薄汚ねェクルタ族とかの血を絶やしてやる」でした。

正確な台詞と、よくある誤解

検索では「薄汚えクルタ族」という短い形で引用されることが多いのですが、原作でのより正確な台詞はこちらです。

薄汚ねェクルタ族とかの血を絶やしてやる

発言者はレオリオです。ここが最大の誤解ポイントで、クルタ族を実際に襲った者や、のちに登場する幻影旅団のウボォーギンといった敵側の台詞ではありません。物語のいちばん最初、クラピカと出会ったばかりの言い争いの中で飛び出した一言です。表記の面でも注意が必要で、「薄汚ねェ」は「薄汚い」のくだけた口語表現のため、ネット上では「薄汚え」「うす汚ねェ」などとゆれて書かれます。どれも指しているのは同じこの台詞で、末尾も「〜やる」「〜やるぜ」と媒体によって細かな差が見られます。引用するときは、言ったのがレオリオだと押さえておけば迷いません。

この台詞が生まれた場面

【ネタバレ注意】この項目には『HUNTER×HUNTER』ハンター試験編・単行本1巻序盤の展開が含まれます。

舞台はハンター試験の会場へ向かう船の上です。荒れる海で多くの受験者が船酔いや恐怖から脱落し、最後まで船に残ったのはゴン・レオリオ・クラピカの3人でした。船長がそれぞれに志望理由を尋ねる中で、レオリオは金のため、クラピカは滅ぼされた一族への復讐のためにハンターを目指していることが語られます。この問答自体が、じつは船長による最初の見極め(予備選考)を兼ねていました。目的も気質も正反対の二人は、そのやり取りの中で次第に険悪になっていきます。

先に相手の神経を逆なでしたのはクラピカのほうでした。金銭を第一に語るレオリオへ、クラピカは「品性は金で買えないよ レオリオ。」と冷ややかに言い放ちます。これに激高したレオリオが返したのが、クラピカの出自にまで踏み込む「薄汚ねェクルタ族とかの血を絶やしてやる」という一言でした。互いに引かず、二人は甲板で決闘寸前まで対立します。

ところが、そこへ嵐が直撃します。強風で船員の一人が海へ投げ出され、ゴンが迷わず身を乗り出して助けようとし、あわや自分まで海へ落ちかけました。その危ういゴンの腕を、いがみ合っていたはずのレオリオとクラピカが二人がかりでとっさに掴んで引き上げます。嵐が去ったあとには、さっきまでの決闘騒ぎがうそのように和解し、3人はそのまま試験会場を目指しました。この一件をきっかけに、金と復讐という相容れない動機を抱えた二人は、同じ試験に挑む道連れとして肩を並べていくことになります。

つまりこの台詞は、のちに固い絆で結ばれていく二人が、最初にぶつかり合った売り言葉に買い言葉の中で生まれたものなのです。前後の流れまで追うと、荒っぽい一言の印象もずいぶん変わって見えてきます。

なぜこの一言が引用され続けるのか

この台詞が今も語られ続けるのは、言った相手と、その後の展開との落差が大きいからです。クラピカのクルタ族は物語の時点ですでに壊滅させられており、その事実を知らなかったとはいえ「血を絶やしてやる」と口にしたのが、のちにクラピカのもっとも信頼する仲間の一人になるレオリオだった——この皮肉が、多くの読者の印象に残りました。

そのためネット上では、丸くなった後年のレオリオと対比して「初期のレオリオは口が悪かった」と語られる文脈や、「このセリフは本当は誰が言ったのか」という出典クイズの題材として広く引用されています。前述のとおり敵役の台詞と取り違えられやすいのも、繰り返し話題にのぼる理由の一つでしょう。荒っぽい一言ではありますが、そこには売り言葉に買い言葉の若さがあり、二人のその後の関係を知る読者だからこそ味わえる場面として残り続けています。台詞そのものを面白がるより、どんな流れで飛び出した一言なのかまで知って初めて、この場面の見え方が定まると言えるでしょう。

まとめ|この場面を読むなら第1巻

「薄汚えクルタ族」はレオリオの台詞で、出典は単行本1巻・No.002「嵐の出会い」、船上でのクラピカとの初対面のいさかいの場面です。敵役ではなく、のちの仲間の一言だという点だけ押さえておけば十分でしょう。原作でこの一言を読み返すなら、集英社のジャンプコミックス1巻、または電子版の少年ジャンプ+に収録されている該当話が確実です。映像で確認したい場合は、2011年版アニメの第1話「タビダチ×ト×ナカマタチ」に、船上の一連の場面が収められています。なお、この台詞は単体で切り取ると誤解を招きやすいので、前後の言い争いから和解までの流れごと読み返すのがおすすめです。

出典・参考情報

  • 原作:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』集英社・ジャンプコミックス 1巻 No.002「嵐の出会い」
  • アニメ:『HUNTER×HUNTER』(2011年版)第1話「タビダチ×ト×ナカマタチ」
  • 確認日:2026年7月10日(少年ジャンプ+掲載の該当話・各話あらすじで台詞と発言者・場面を照合)

「薄汚え」という形で広まったこと自体、この場面が長く読まれてきた証拠だと思います。……船の甲板の一件から話し出すと止まらなくなるので、出典に戻ります。

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